息子がまだ赤ちゃんだった頃、まだ駅にはエレベーターやエスカレーターが完備されていなかった。
ベビーカーを抱えて、階段を登り降りするのは一苦労だった。
ホームから改札口への登り、サッと一人の男性がベビーカーを「持ちますよ」と手を貸してくださった。
ありがとうございます。もう大丈夫ですとお礼をして、階段の上に着いて別れたはずだった。改札口から道に続く降りる階段の前に来た時、またもやさっきの男性が!
えっ?っと思う間もなくサッとベビーカーを降ろしてくださった。
そして、呆気にとられている私を置いて去っていった。
改札口からどちらの方向へいっても階段だから、きっと見守ってくださっていたのだろう。
その時はびっくりしすぎたので、ろくにお礼ができなかった。
だけど、とても助かった。
だから、息子が一人で階段の登り降りができる頃からは、ベビーカーの登り降りのお手伝いなどをして、ママに「私も助けてもらったから、ベビちゃんが大きくなったら、未来で次のママとベビちゃんを助けてこれを伝えてね」と言ってきた。
今もどこかでリレーされていたらいいなと思います。