ほほえみのもと

子育てから自分育て、笑顔の手前のほほえみのもとになれたらいいな

多かった質問 子どもが叩く

一歳~二歳にありがちなのが、お友達を叩いたり、押したりする事。

うまく自分の心を整理できないと、叩いたり押したり更に暴力的になるかもしれない。


親は暴力的なことに敏感で、我が子が誰かを叩いたら、いきなり怒り出す。それは当たり前。だけど、何故、叩いたかを理解しない。

昔、ある親子の話。
その子はよくべチッとお友達を叩いていた。何をしたわけでもないお友達でも、叩いていた。
お母さんに「おうちでお父さんとかに叩かれたことはありますか?お母さんはどうですか?」と聞くと「そんなことはしていません。」と言う。
そうですかと、では何故かなと、その子を観察していると、お母さんがそっちに行ったら危ないと言っている方向にお友達が行く素振りをすると叩く。
お母さんが「登ったら危ない」と言ったところをお友達が触ると叩く。

お母さんの言いつけを守っているだけだった。
だが、お母さんはそんなことは見えていない。

挙げ句に「何で叩くの!そんな悪い手はベチッ!だよ」と手を叩いた。


子どもは訳がわからない。
お母さんの言いつけを守り、お友達がしないように、今、されたようにベチッってしているだけなのに。

お母さんに、その事を伝え、「この子はこの子なりの正義感と使命感で、ママの言いつけを守り、お友達を守っているのですよ」と説明したが、お母さんには理解できない。
子どもなりの正義感と使命感がなんなのか、自分の言いつけで叩くとはどういうことなのか、そんなことより叩くのをやめてほしいだけなのだ。

なので、お母さんには子どもが本当に命を落とすくらいな危険なこと以外は禁止しないのと、手をベチッもしないでと約束した。

その子は、禁止が多すぎたので、そのフラストレーションから落ち着きの無さもあった。想像力と発想力と創造性があったので次々にやりたいことがあったのに、全て危なさそうというお母さんの心配から禁止していたのだが、転ばぬ先の杖をやめてもらった。
禁止が解かれて戸惑いも有り、ちょっとしたことから、試すように私の腕に噛みついてきた。

お母さんは慌てていたが、私は至って冷静に片手でお母さんを2メートルくらいの距離で制止し、子どもには「痛いよ」と言った。
子どもはわざとグギギギギッと力を入れてきた。

私はナウシカとテトを思い出しながらも「痛いよ」と言った。(ナウシカは大丈夫怖くないだった?)

子どもは、私をじっと見つめてから、口を放してくれ、歯形を見ている。もう一度「痛かったよ」と言ってから、「お母さんはもう、キミが本当に危ない時以外はダメって言わなくなったよ。誰かを噛むのは痛いし、良くないから、やめようね」と提案してみたら、素直にうんと言ってくれた。
その後は、憑き物が落ちたように素直になっていった。(禁止が無くなったので、お友達にも禁止しなくてよくなったから)



また別な親子の話。
その子は手をブンブン振り回して、叩く振りをして威嚇するタイプ。
叩くのはいけないこととお母さんが言うから叩かないけど、叩きたいんだ!という自分の感情の狭間の行動。

ただ、その日は、手に持っていたモノがお友達の顔に当たってしまって、引っ掻き傷が5ミリ程度ついてしまった。
お友達は泣いてはいないが、手を振り回していたのと、当たってしまった瞬間を遠くから、みんな見てしまっていた。

すぐさま駆け寄り、傷の処置などをしている間に、その子の親は泣いて謝っていた。子どもに謝らせるとかせずに、親がただひたすらに。子どもは呆然と泣くママと、怪我したお友達を見て申し訳なさそうに立っていた。

お友達に嫌なことされたと思って、手を振り回したこと。お友達に当てるつもりは無かったこと。
それはみんなわかっているけど、当たってしまったのは事実。
お母さんは、キミの代わりに謝っているよ、キミはどうすればいいかわかるかな?
と、促すと「ごめんなさい」と、言って泣き出した。

お友達はキョトンとしているし、お友達のお母さんさんもこれくらい大丈夫!とすぐに和解してくださった。(お父さんは許すかわからないからと、菓子折り持って謝罪に訪れ、正式に和解したと後日報告有り)

その後子どもは手を振り回すことを一切しなかった。(代わりに大声で威嚇していたので、別の方法にしてもらった)


子どもの叩く行動は、子どもの気持ちの現れだから、むやみにやめさせるのではなく、何故そうするかを解決すれば良い。

叩くのではなく、別の行動で気持ちを現せばいいと気づけば、早い。


多分だけど、DV野郎は、この時期に叩いて言うこと聞かせればいいと思い込んだ末の、大人なんだと私は思ってる。大声で威嚇もね。


子どもの今が、そのまま20年後だと思ってみて。マザコンやDVに育てたいのかな?。

そして、楽しく子育てしよう!