ほほえみのもと

子育てから自分育て、笑顔の手前のほほえみのもとになれたらいいな

相手の気持ちになって考えて!?

良く、親が子どもに言う言葉に「相手の気持ちになって考えなさい」があります。

小学校などの国語のテストにも、「作者はココで何を思ったでしょうか?」みたいなのもあります。



さて、相手の気持ちになることをできるようになるには、どうすれば良いのでしょうか?

ある中学生の親御さんに、「うちの子は中学生なのに本当に、人の気持ちがわからないんです」と相談を受けたことがあります。

私は、そのお子さんの気持ちになって考えた事がありますか?と問いました。

もしかすると、お子さんは「この気持ちは自分だけであって、相手は違う気持ちかもしれない」と、不安になっているかもしれない。相手の気持ちが確定してない「予想」で行動などはできないという気持ちかもしれないのでは?
私がお子さんの気持ちになってみたところ、こう思いましたが、親御さんは、どうでしょう?

ちょっとキツイ言い方をしてしまったので、親御さんは黙ってしまわれました。

これは、私のある体験があったので、予想できたことなのです。
それは、ある小学生の子どもに相談されたことがあるのです。
その子はいつも学校で作者の気持ちを聞かれる度に、そんなのはその作者じゃないと《本当の》気持ちはわからないでしょ?と困っていたそうです。
その子には「そうだね~。君の困っている気持ちわかるよ~。……。あのね、こういう話があるよ。ある作者は、自分の子どもに聞かれて(学校の宿題)、締め切りに間に合わない!って思っていたよと答えたら、×にされたって。それは、本当にその作者がどう思ったかじゃなくて、これを読んだ君がどう思ったかを、作者はどう思って書いたかって形で聞いているんじゃないかな。でも、君が別にどうでも良いと思ったとしても、話の流れから、汲み取らないといけないことがあるから、それを探るのが答えだと思うのだけど?…どう思う」と聞いたら、作者でも、自分の気持ちでもなく、その文章から読み取らなくてはいけないことを、探るのが答えだと理解したようです。
その後、相手の気持ちを理解できているのかは謎ですが。




子どもに相手の気持ちになりなさいと言う親は、子どもの気持ちになって考えた事があるのか、とても気になります。



そして、最近《気持ち》《相手の表情》が本当にわからない(読み取れない)というか、まるで違う気持ちにしかなれない子どもも、いることは確かです。
自分の気持ちや感情も、言葉に現せない事もあるのです。


それは、小さい頃に親が寄り添って感情を言葉にして話しかけていれば、できるようになる子と、そうしていてもわからない子もいるのです。


たまたま今日、出会った絵本で、その気持ちを言葉と絵で現しているので、紹介します。



《きもち》は なにしているの?
文 ティナ・オジェヴィッツ
絵 アレクサンドラ・ザヨンツ
訳 森 絵都(もり えと)
河出書房新社



もし、お子さんが小さいなら読み聞かせて様子をみてみてください。
もし、お子さんが小学高学年以上ならば、いつでも手に取れるところに置いて、親御さんがふと読んでいるところを見えるようにしてみてください。(お子さんが読んでいても、最初は声をかけずに見守っていてください)



親御さんもお子さんの気持ちになってみてみてください。